咬合育成
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咬合育成とは
咬合育成とは、歯並びが悪くなってからきれいに並べ直す矯正とは違い、顎顔面の成長を促し、うまく歯が萌えてこられるように導いてあげる方法です。噛み合わせには、姿勢・呼吸・食べ方・話し方など、日常生活の習慣も関係しています。健康な噛み合わせにするためには、これらを正しく導いてあげることも必要です。咬合育成では、全身、頭、あごや口腔の成長を手伝ってあげる指導や治療を行い、できるだけ歯を抜かずに並ぶように誘導していきます。
歯を抜くことなく、未発育の骨の成長を促して治療します
これまで、歯並びが悪くなる多くの原因は「乳歯の虫歯」や「遺伝」と言われてきました。しかし最近では「歯並びが悪くなる原因」が見直されてきています。それは、顎日常の生活様式の変化や、保育・食習慣などの「子どもの生活習慣」の変化、また何気ない身体の使い方、クセがかなり関与してきているということです。 あごが未発達なお子さんは、歯が生えようとしても土台が小さいために並びきらず、歯並びが悪くなってしまいます。歯並びが悪く、正しい噛み合わせができない状態を「不正咬合」と言いますが、この状態は虫歯や歯周病の悪化や咀しゃく器官の健全な発育を妨げたり、見た目の心理的なコンプレックスにもつながったりするだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすリスクがあります。一般の歯列矯正の方法は、あくまでも歯並びをよく見せることが目的です。そのため、あごの大きさに合わせて歯を抜いてバランスが取れるようにすることが少なくありません。これに対して咬合育成は、できるだけ歯を保存するという姿勢に基づいて治療する方法で、未発達の小さなあごを拡大装置により適切に拡大し、あごの成長を手伝います。あごは、ほとんど痛むことなく拡がります。その結果、歯が並ぶのに必要な正しい大きさになれば、歯並びも改善できます。つまり顎咬合育成とは、あごの成長を応援してあげ、萌えてくる歯が正しい位置に出やすいようにしてあげる方法なのです。
咬合育成の流れ
【STEP1】虫歯と歯周病の予防と治療
はじめに、お口の中全体の状況を把握するために、虫歯や歯周病の検査を行います。次に虫歯・歯周病の治療・予防を行います。このステップで、虫歯と歯周病がない状態にします。
【STEP2】咬合育成
歯並びが悪くなった原因を追及し、矯正治療の治療計画を立てるために、詳細な問診表にてチェックをし、写真・レントゲン・模型・お口周りの筋肉の評価などを行います。治療計画を立て、治療内容、期間、メリット・デメリット、費用などを詳しく説明します。患者さんに十分に納得いただいたところで、咬合育成治療を開始します。
【STEP3】咬合指導・生活指導・筋機能訓練
姿勢、習癖、食事の摂り方は、歯並びに強く影響します。これらに問題があるときには、ご指導して改善していきます。また、お口の筋肉の不調和も歯並びを悪くしてしまう原因です。その不調和を改善するために、お口の筋肉の体操をします。そして、正しく筋肉を使って、正しく食べることができるように訓練していきます。
【STEP4】装置を使った矯正治療
筋機能訓練だけでは、美しい歯並びや正しい噛み合わせにすることができないことがあります。そのような場合には症状に合わせたさまざまな装置を用い、成長を手伝っていきます。また場合によっては、仕上げのためにブラケットを用いる矯正も行います。
【STEP5】メインテナンス
虫歯や歯周病がなく歯並びが理想的な状態になると、その状態を一生維持するためのメインテナンスを行います。
対象年齢や治療開始時期
咬合育成矯正治療ができる年齢は、3歳の幼児から成人、高齢者までと、幅広く対応しています。しかし正しく成長させるためには、できるだけ早いうちに治療した方がよいでしょう。治療の目的は、ただ歯並びをきれいにするだけではありません。全身も含めて、正しい成長を促すことです。治療開始時期は「あれ、大丈夫かな?」と感じたときが治療の時期です。ぜひ一度ご相談ください。